亜鉛と筋トレは切っても切れない関係です。
この記事では、なぜ筋肉に亜鉛が重要なのか?
徹底的に解説します!
亜鉛とは?
ミネラルは100種類以上ありますが、人間の健康に欠かせない必須ミネラルは16種類です。
その中の1つが“亜鉛”です。
亜鉛は体内に2gほど存在します。
鉄と同じくらいの量ですが、亜鉛は汗や尿で排出される量が10倍ほど多いです。
スポーツや筋トレをする方は、意識して亜鉛を摂取する必要があります。
亜鉛は赤身肉に多く含まれています。
赤身肉を好む欧米人よりも、霜降り肉を好む日本人は亜鉛不足になりやすいです。
亜鉛と筋肉・筋トレとの関係
亜鉛は筋肉合成に必要な成分です。
筋肉と亜鉛の関係をチェックしましょう。
【男性ホルモンの分泌を促す】
亜鉛は男性ホルモンの分泌を促してくれます。
そのため、亜鉛=”精力剤”というイメージもありますね。
男性ホルモンは、筋肉を合成する働きがあります。
これは女性より男性のほうが、筋肉をつけやすい理由の1つですね。
【コルチゾールの抑制】
ストレスを感じると”コルチゾール”というホルモンが分泌されます。
コルチゾールは筋肉を分解する邪魔者です。
亜鉛はコルチゾールを抑えて、筋肉の分解を防いでくれます。
【酵素の働きを助ける】
タンパク質を摂ると、体内の酵素がアミノ酸に分解します。
そしてアミノ酸が再合成されて、筋たんぱく質になります。
しかし亜鉛が不足していると、酵素がうまく働けず、
筋肉痛の回復・筋肉合成の効率が悪くなります。
このように亜鉛は筋トレに役立ちます。
筋トレする方は、亜鉛を意識的に摂取してくださいね。
亜鉛を多く含む食材
(100gあたりの亜鉛含有量)
牡蠣 … 13.2g
ビーフジャーキー … 8.8g
豚レバー … 6.9g
するめ … 5.4g
牛ヒレ肉 … 4.2g
卵黄 … 4.2g
干しえび … 3.9g
魚介類・肉類に多く含まれているのが特徴です。
大豆類にも含まれています。
カロリーが気になる方は、納豆などでも摂取可能です。
最近では、亜鉛配合のプロテインも販売されています。
摂取量の目安・副作用
筋トレに役立つ亜鉛ですが、摂りすぎはいけません。
亜鉛の1日の摂取量目安は、成人男性12mg・成人女性9mgです。
(参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015年版」)
筋肉をつけたくても、多量に亜鉛を摂取するのは止めましょう。
【亜鉛による副作用一例】
- 頭痛や発熱
- 吐き気や嘔吐
- 倦怠感
- 腹痛や下痢
- 腎機能障害
- 神経の障害
相性の良い成分・悪い成分
亜鉛は半分以上が吸収されません。
そのため相性の良い成分を知って、効率よく摂取する必要があります。
【亜鉛と相性の良い成分】
・クエン酸
クエン酸にはキレート作用があります。
クエン酸が亜鉛を包み込んで、吸収されやすくなります。
疲労回復効果もあるので、筋トレとも相性が良いです。
含まれる食材 : レモン、梅干し、酢
・ビタミンC
ビタミンCにはキレート作用を強める効果があります。
含まれる食材 : レモン、赤ピーマン、明太子
(意外と明太子はビタミンCが豊富です。イチゴより多いです)
【亜鉛と相性の悪い成分】
・タンニン
亜鉛の吸収を阻害します。
含まれる食材 : コーヒー、緑茶、紅茶
・シュウ酸
亜鉛と結びついて、体内への吸収を阻害します。
含まれる食材 : ほうれん草、チョコレート
・食品添加物
亜鉛を体内から排出させます。
含まれる食材 : インスタント食品、スナック菓子
筋トレ以外にも、こんな効果が!
亜鉛は筋肉増強以外にも様々な効果があります。
いくつか見ていきましょう。
【味覚を保つ】
人間は味蕾(みらい)という器官で味を判断しています。
味蕾は細胞の生まれ変わりが激しい器官です。
材料となる亜鉛は、味覚を保つために重要な成分です。
【免疫力向上】
亜鉛はビタミンAを体内に留めてくれます。
ビタミンAは粘膜を保護するので、免疫力向上につながります。
【髪や肌を健康に保つ】
タンパク質は筋肉になるだけでなく、髪や肌の材料にもなります。
タンパク質をサポートする亜鉛は、髪や肌にとっても必要な成分です。
【精力アップ】
前立腺には亜鉛が多くあります。
さらに精子を作るには、亜鉛が不可欠です。
まとめ
タンパク質だけ摂っても、効率よく筋肉を鍛えるのは難しいです。
筋トレする方は、様々な栄養をバランスよく摂りましょう。
インスタント食品やジャンクフードを食べる現代人は、亜鉛を意識して摂りましょうね^^